3億5000年前から深海でひっそりと生き抜いてきたシーラカンスに会ってきました。
シーラカンスはご存知の通り生きた化石といわれ、なんと3億5000年前と同じ姿で現代に存在しています。乱獲などを防止するために生まれたワシントン条約でⅠ種に分類され、国際取引が禁止されています。また、商業的に展示することも許されていません。しかし、日本にはそれが許可された個体が5体のみ存在します。これがどこにあるかというと静岡県の沼津港深海水族館にあるのです。しかも5体全てがです。これにはびっくりです。購入原価は○億円を優に超えるレベルと想像します。すべて集めた執念の奥に商業的な作戦も感じましたが。ちなみに2体はめずらしい冷凍個体、3体は剥製個体です。
ひれに関節があるなどのことから魚類から両生類への変化の過程といわれますが、背骨が無くその代わりに脊柱というゴムホースのような柔らかい管がずどんと体の中心を通っているなど、魔訶不思議で一体どんな進化の過程だったのかと想像が掻き立てられます。
しかし、他の古代生物種が絶滅する中、なぜ3億5000万年も形も変えず生き残れたか。それは3億5000万年ほぼ変わらなかった深海の環境のためと考えられています。
そうです。こんな長い時間を経ても環境が変わらないと進化しないのです。
生きた化石として重宝されるのは動植物ぐらいで、人間はそうはいきません。あいにく人間は先を読む想像力があります。日々変化する世情を把握し、先を見越して自ら環境を変え、進化せねばなりません。古代のロマンを感じながらそんな気持ちになった勤労感謝の日でした。
営業本部 川村