- サナ通信
- 2020.03.13
サナ通信 Vol.23 コロナの影響は排水処理の現場にも…
コロナの影響は排水処理の現場にも…
この度は新型コロナウイルスで亡くなられた方々に謹んでお悔み申し上げるとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。罹患された皆様の早期回復と感染の早期終息を心よりお祈り申し上げます。
世界に蔓延している新型コロナウイルス。外出自粛や商業施設の休業、小中学校の休校等、私達の生活に大きな影響を与えています。そんな中私生活だけではなく、工場の生産数の減少や工場自体の稼動を停止せざるを得ない現場も少なくなく、その影響は排水処理施設迄及んでいる場合があります。今回は、コロナウイルスがもたらす排水処理施設への影響を考えていきます。
①工場の稼動が停止してしまった、工場の生産量が減ってしまった場合
- エサ不足によって汚泥の凝集性が低下したり、糸状菌が発生したりと沈降性が悪化する
- 低負荷進行によって汚泥が解体し、処理水が濁ったり、曝気槽で発泡したりする
- 硝化が過剰に進み、沈殿槽にて汚泥が浮上したり、処理水のpHが下がったりする
負荷のない工場停止期間を何もせずに過ごすと、活性汚泥の機能低下に繋がりますので注意が必要です。定期的な栄養源の投入、運転操作の変更が必要です。〔おすすめ薬剤SANA-BASE-5〕
対策をせず、糸状菌が発生している汚泥(糸状菌バルキング)
対策を行い、糸状菌の発生を抑制している汚泥
②塩素や殺菌作用のある薬剤を排水処理施設へ多く流してしまった場合
塩素や殺菌作用のある薬剤は、活性汚泥の菌のダメージにも繋がり、一時的に未処理になる可能性がある。
⇒塩素等によって活性汚泥の微生物が死滅した場合、シーディングをする必要があります。〔おすすめ薬剤SANA-WN-EX〕
③工場稼働停止⇒工場稼動開始した場合
- 休み明けの処理水が濁る
- 処理が安定しない。
⇒工場稼動時、曝気槽の微生物は急激な負荷変動に対応できず、処理トラブルが起こりやすい傾向にあります。そのため、上記➀の休み期間の対策や初期シーディングが必要な場合があります。
まずは現状の把握、その施設に合った対処法をご提案させていただきます。運転方法のアドバイスをはじめ、水処理トラブルの薬剤提案まで幅広い対応が可能ですので、お気軽にご連絡ください。