- サナ通信
- 2017.01.17
サナ通信 Vol.13 過曝気とは(症状と対策)~その1〜
過曝気とは(症状と対策)~その1〜
活性汚泥排水処理の管理において『過曝気』と判断される場合がありますが、一概に過曝気といってもさまざまなケースがあります。その時どのような現象が見られているのか、どんな対策があるのか、いくつかの事例をご紹介いたします。
ケース1
SV値が極端に良くなってきた。沈降良好と思い同じ運転を日々継続していると、数日後に沈殿槽の処理水が茶色または白色に濁りはじめた。
解説
低BOD負荷を伴っていることが多いケースです。曝気槽においてBOD不足が継続すると、フロックの凝集を担っていた粘着性の代謝生産物が分解される事態にいたります。これによりフロックは凝集能力を失い、解体し微細フロックが発生します。これが処理水の濁りとなります。この場合の「過曝気」とは流入BOD量に対し供給酸素量が多いということを表します。(負荷量に合った曝気が必要です)
チェック
チェック項目が多いとその症状は低負荷過曝気によるものと考えられます。
- SV測定時にみるみるうちに沈む汚泥と、なかなか沈殿しない軽い汚泥とが混在している
- 濁りのある処理水を濾紙で濾過すると非常にきれいな処理水が得られる
- BOD負荷量が減っている
- 曝気槽DOが高くなっている
対策
- 曝気槽への曝気風量を減らし、DOは1.0mg/L前後に管理してください
- 間欠曝気を組み込み低DO時間を与えることで改善する場合もあります
- フロックの再形成を促すため活性汚泥基礎栄養剤『SANA-BASE5』のご使用をおすすめいたします。
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