某食品工場(アイス製造)排水処理施設
汚泥流出後の立上げ事例
加圧浮上装置の故障により、BOD、油脂分共に設計値を超える値で流入。高負荷解体となり、汚泥が流出しMLSS値減少。適性MLSS値までの汚泥生成、及び処理水透視度改善が必要な状況。
- 排水対策
施設概要
- 流入量
- 400m3/日
- 曝気槽容積
- 400m3
- 流入BOD値
- 通常時 400mg/L
加圧浮上装置故障後 1200mg/L
対策
流入BOD、n-ヘキサン(油脂)対策で、微生物活性度向上バイオ製剤『SANA-WN-EX』を継続的に投入しました。
投入量
- 初回1日目
- 曝気槽容積に対して30ppm(400㎥×30ppm=12㎏)
- 2~14日目
- 曝気槽容積に対して2ppm(400㎥×2ppm=0.8㎏)
- 15日目以降
- 曝気槽容積に対して1ppm(400㎥×1ppm=0.4㎏)
※初回は、SANA-WN-EXに配合されている微生物の定着・安定化の為投入量を多くし、その後、有用菌の菌数維持のため、継続での添加を推奨。
結果
水質分析結果
汚泥流出後 最終曝気槽水
分析項目 | 最終曝気槽水 |
---|---|
pH | 6.1 |
n-ヘキサン(mg/L) | 65 |
MLSS(mg/L) | 2500 |
- 細かく分散した状態
- BOD・MLSS負荷が標準値オーバー
- 汚泥内n-ヘキサン値2.5%(※1%未満が標準値)
- 加圧浮上装置の故障もあり、油脂分流入での曝気槽内pH低下が確認できる
※BOD容積負荷は高く、汚泥生成は流入BODから行える状況です。
SANA-WN-EX投入2週間後
分析項目 | 最終曝気槽水 |
---|---|
pH | 6.5 |
n-ヘキサン(mg/L) | 30 |
MLSS(mg/L) | 3500 |
- 細かいフロックから大きいフロックへ変化
- 汚泥内n-ヘキサン値減少、MLSS値も順調に回復傾向
- 汚泥内n-ヘキサン値0.85%(1%未満が標準値)
- 油脂分の分解が進んだことでpHが上昇傾向
SANA-WN-EX投入4週間後
分析項目 | 最終曝気槽水 |
---|---|
pH | 6.7 |
n-ヘキサン(mg/L) | 22 |
MLSS(mg/L) | 4400 |
- 細かいフロックから大きいフロックへ変化
- 継続して汚泥内n-ヘキサン値減少、MLSS値も順調に回復傾向
- 汚泥内n-ヘキサン値0.5%(1%未満が標準値)
- 油脂分の分解が進んだことでpHが上昇傾向
活性汚泥立ち上げの費用・工数を大幅に削減
【SANA-WN-EX使用量】
初月
- 1日目
- 12kg
- 2~14日目
- 10.4kg
- 15~30日目
- 6.4kg
- 合計
- 28.8kg
2月目以降
12kg
【種汚泥投入の場合】
MLSS値10000mg/Lの汚泥を40t投入で、MLSS値は1000mg/L上昇する。10t車で4回の汚泥投入が必要となる。
注釈
- 流入水基質、設備状況による処理能力や、運転方法操作変更の有無で効果は異なります。
- 季節毎の水温による処理能力変化、製造品目の変更等によっても、効果は異なります。
※施設状況、流入水基質を把握した上で、各排水処理場毎の最善なご提案をいたします。ご提案における水質分析、顕微鏡観察など、無償でおこなっていますので、お気軽にご相談頂ください。
導入製品
SANA-WN-EX
油脂分解酵素リパーゼと、リパーゼを多く産出するSANA菌群SANA-EXを主体に、天然腐植物質及び海藻ミネラル等を特殊配合し、特に油脂分解能力を強化した水処理剤です。投入量が多いほど、菌数が増殖し、油脂分解が促進されます。排水処理現場に合わせた具体的な使用量は、サナ営業員にご相談ください。
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