某食品工場 排水処理施設

廃液の有効活用による低負荷改善、産廃経費削減事例

  • 排水対策
廃液の有効活用による低負荷改善、産廃経費削減事例

施設概要

現状

流入量
1000m3/日
曝気槽容積
600m3
MLSS値
2400mg/L

水質分析結果

対策前

分析項目 調整槽水 廃液
pH 8.1 4.3
COD(mg/L) 87 42000
BOD(mg/L) 89 150000
SS(mg/L) 54 89000
n-ヘキサン(mg/L) 12 61000
全窒素(mg/L) 18 7800
全リン(mg/L) 2.7 900

対策

施設計算よりBOD源補給に関して

≪通常時のBOD・MLSS負荷:0.06(kg/kg・日)≫

  • 廃液を0.5m3/日点滴で投入した場合のBOD・MLSS負荷:0.11(kg/kg・日)
  • 廃液を1.0m3/日点滴で投入した場合のBOD・MLSS負荷:0.16(kg/kg・日)

※標準活性汚泥式で0.2~0.4が標準値

廃液をBOD源として投入することで、低負荷(曝気槽内微生物への餌不足)抑制効果が期待できる

廃液のn-ヘキサン(油脂)による影響

廃液投入でBOD源補給はできるが、n-ヘキサン値が高い為、油脂分解促進が必須となる。

≪油脂分流入時の懸念事項≫

・放線菌発生による発泡
 ⇒曝気槽で泡が溢れる、強く崩れにくい泡のため、放流まで残ってしまう。
・油脂分の汚泥吸着でのフロック膨化による沈殿槽での沈降不良
 ⇒固液分離が正常に行われず、汚泥流出(キャリーオーバー)が起こり得る。
・油脂分を含んだ軽い汚泥が沈殿槽でスカムとなって浮上
 ⇒浮上スカムが嫌気化して臭気発生、産廃処理費用増。
・油脂分の汚泥吸着によりフロック形成する細菌類がダメージ
 ⇒否良性指標生物出現による処理水の透視度悪化。

以上のことから、n-ヘキサン(油脂)対策に効果的な、大量かつ高濃度で配合された菌が油脂分解を促進する、微生物活性度向上バイオ製剤『SANA WN-EX』の投入を開始しました。

『SANA WN-EX』の推奨投入量

初回1日目
曝気槽容積に対して10ppm(600m3×10ppm=6kg)
2日目以降
曝気槽容積に対して1ppm(600m3×1ppm=0.6kg)

※初回は「SANA WN-EX」配合菌の増殖による定着・安定化のため、投入量を多くします。その後配合菌の菌数維持のため、継続での添加を推奨します。

結果

経費削減メリット

廃液産廃費用:約250,000円/月 (約3,000,000円/年)かかっていましたが、微生物活性度向上バイオ製剤『SANA WN-EX』を使用することで、年間約1,671,600円の経費削減を達成!

廃液_年間経費削減グラフ

注釈

  • 流入水基質、設備状況による処理能力や、運転方法操作変更の有無で効果は異なります。
  • 季節毎の水温による処理能力変化、製造品目の変更等によっても、効果は異なります。

※施設状況、流入水基質を把握した上で、各排水処理場毎の最善なご提案をいたします。ご提案における水質分析、顕微鏡観察など、無償にて実施しています。お気軽にご相談ください。

導入製品

SANA-WN-EX

SANA-WN-EX

油脂分解酵素リパーゼと、リパーゼを多く産出するSANA菌群SANA-EXを主体に、天然腐植物質及び海藻ミネラル等を特殊配合し、特に油脂分解能力を強化した水処理剤です。投入量が多いほど、菌数が増殖し、油脂分解が促進されます。排水処理現場に合わせた具体的な使用量は、サナ営業員にご相談ください。

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